一般の人々に与えられた発言の場
インターネットの登場以前に、一般人が公に向けて何かを発信するのはとても敷居の高い行為でした。電波媒体でも紙媒体でも、誰もが手軽に思ったままのことを発言することは現実的に無理で、仮に発言の場を与えられたとしても、多くの制約の中で表現することが要求されました。しかしインターネットは一般人が手軽に、しかも思ったままの言葉で、時間や文字数の制限もなく、いつでも発言ができるのです。これまで発言してこなかったからといって発言したいものがなかったわけではありません。その機会さえ与えられれば言いたいことは山ほどあったのです。インターネットを手に入れた私たちはこぞって自分たちの思うことを発信し始めました。次第に発言する者同士の交流が始まりました。大した内容のことでなくても発信していいことがわかってくると、それまで躊躇していた大勢の人が思い思いのことを発信するようになってきました。現在に至っては発言することよりも、交流を持つことの方に重点が置かれるようになってきています。このような外に向いた関わり方は能動的と言えるでしょう。
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自らの意思で関わっている
ネット上の社会に能動的に関与しようとしている私たちは、そこに形成されている社会に自らの意思で加わり、その社会の一部として何らかの役割を演じようとしているのです。たとえばブログやSNS上で日記を書いている人がたくさんいます。彼らの多くは、もしネットがなければ日記など書いていなかったでしょう。事実、「何年かぶりに日記を書いている」とか「学生時代以来の日記」などの表現を数多く見ました。ここにはインターネットのひとつの特徴が示されていると思います。どういうことかと言うと、日記の例で言えば、彼らは誰からも日記を書くことを強制されてはいないのに、学生時代やこれまでの生活では日記など書きたくなかったのに、自ら進んで書いているのです。これはネット上の社会が、利用者が積極的に関わっていきたくなる何かを持っている、と言えるのではないでしょうか。
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